笹鮨では、季節ものに「鮭の握り」がございます。
(北海道・東北に産卵のため戻ってくる「秋鮭」です。)
弊店では春に「鱒の握り」をご提供しております。
「鱒の寿司」は富山県の駅弁にもなっている名産品です。
「鱒の寿司」が好きで自作をしたところ上手にできたので、自店でも握り鮨で提供し始めました。
その後、好評を得て通常メニューに加わることになりましたが、その反響かとあるご常連が『春に鱒を〆るのであれば、秋には鮭を〆ないのか?』とご提案をいただき、その旨に沿って仕込んだのが「鮭の握り」です。
当初『鱒と鮭は似ているから味も大して変わらないのでは?』と訝しんでおりましたが、〆て試食してみたところ、とてつもない鮭の主張があり、大変驚きました。
そしてご提案くださったご常連にお出ししたところ非常に満足されて、こちらも通常メニューに加わったのです。
尚、最初は鮭の皮を付けずに包丁して握っていたところ、ご常連に『何故皮を付けない?鮭は皮が美味いから皮も付けて握れ』と再度ご提案頂いたので、塩鮭を焼くように〆た鮭の皮面を炙ってお出しするようになりました。