イカの塩辛
当店では、二代目皛次(キョウジ)の時代(昭和初期)からイカの塩辛を作っております。
イカを下してから発酵するまで、全て手作りのものをご提供しております。
イカの塩辛は冬季限定
仕込む時期はスルメイカの肝(ワタ)が大きくなる10月下旬頃からでした(10月の半ばを過ぎる頃には大きな身や肝が容易に手に入りました)。
昨今、温暖化の影響か、12月に入らないと肝が大きくなったスルメイカが手に入らないことが多くなり、仕込みは12月に入ってからです。
仕込んだ塩辛は、毎日混ぜて発酵を促します。
お客様にご提供できるのは、2月上旬あたりになります。
長年守り続けているイカの塩辛
イカの塩辛は、様々な作り方があります。
当店の塩辛は、作り始めた当初、何度も改良を重ねてきたようですが、顧客の皆様にご支持いただいてからは、長年、同じ作り方を続けております。
イカの仕入れについて
一回に仕入れる量は一箱(5kg入り)です。
一箱には「10入り」や「15入り」など、スルメイカの数量によって分けられています。
当店では、肝も大きくてより良いため、大きなイカを仕入れます。(「10入り」など数量が少ない箱を仕入れます )
イカの塩辛は、肝の良し悪しで味が決まります。
イカの塩辛の作り方
イカの身と肝(ワタ)を分けてきれいに下処理をして、身を適度な大きさに切ります。
肝も適度に包丁して双方それぞれの重さを量っておきます。
重さに対して一定の割合の塩を用意しておきます。
適度な大きさの寸胴鍋に身、肝、塩を投入します。その後はひたすら混ぜます。毎日一回混ぜます。
数日味見をしつつ、状況を判断して「追い肝(ワタ)」をします。
イカの肝のみの販売は稀ですので、普段寿司ネタとして使うスルメイカの肝を流用します。
追いワタすることで濃厚で味わい深さを与えてくれます。
追いワタは1回で済む場合もあれば、何回も追加する場合もあります。
スルメイカは、天然物を使用するので、毎年、味を均一にすることは非常に難しいです。
毎年一定の味を保つために塩の量を加減したり、肝を追加で足したり、熟成(発酵)を促すためにわざわざ暖かい部屋に仕込んだ寸胴をおいてみたり・・・。
今でも試行錯誤の連続です。
大きなメーカーで作るような設備や添加剤を使わないからこその苦労ですが、楽しくもあります。
イカの塩辛の販売について
ご常連のお客様のみにお持ち帰りでお譲りしていた塩辛でしたが、令和元年から瓶詰めにして販売をさせていただいております。
直接ご来店してお買い求めいただけます。
イカの塩辛を目的にご来店いただくお客様もおり、大変うれしい限りでございます。
今後、ネット通販でもお取り扱いする予定です。